我が呉高専では,4月13日から臨時休校となりました.
問題は,この期間にどうするのか?ということ.
学生を放っておくのか,学びの機会を提供するのか?
もう,答えは1つしかなく.
「できるだけ早く,学びの機会を提供する」だけ.
中国新聞(2020/04/22):「オンライン授業、試行錯誤 新型コロナで呉高専、学生に好評」
翌営業日の4月13日の,しかも1限から,オンライン講義を開始しました.
手探りです.オンラインフォーラムで喋ったことがあったので,その時の感覚を頼りにスタート.
難しいのは,目の前に学生がいないこと.学生とコミュニケーションを取るのが難しいのです.さらに,講義をどういう設計にするか?時間配分は?
従来の授業であれば90分しゃべれば良いのですが,オンライン講義ではそうはいかない.
あと,マテリアル(教材)をどうするか?
普段の講義でもそうですが,パワーポイントはわかりやすい反面,学生が板書をノートを取るのが大変なことがある模様.スピードが速いことがあるようなのです.
そして最後に,どれだけ準備の手間を減らせるか?これはサボる,と言うことではありません.
最大限,ベストに近い環境を整えつつ,準備の手間は効率化しないと,こちらが持たない.
あとは,学生がサボろうと思えばナンボでもサボれるので,そこをどう考えるか.
いろいろ思案した結果,
・板書主体で実施:学生が,ノートを取るペースに困らない.教員の動きがあることで,見る方にメリハリが.
・パワポは写真や図表に限定し,別カメラで撮る:やっぱり,見せたいものしっかり見せたい
・しっかりと画質を上げる:「見にくい」はストレス.PCのインカメよりも,デジビデ,HDで.照明の反射に考慮
・マルチカム(マルチアングル):見せたいものを,それぞれ大きく見せる.
というやり方で,前撮り,講義時にストリーミングで実施です.
ストリーミングは,学生にとっては,わからないところが止められたり,もう一回見たりできるので好評のようです.
ちなみに,講義の収録に必要なものは,
・デジタルビデオカメラ3台:ホワイトボード用,液晶モニター用+全体撮影用
・外部マイク:いい音質で届けたい
・タブレットスタンド:教科書を挟んでいる.譜面台のようなもの
・パソコン:資料表示用
・タブレット:タイムキープ用
あたりです.
撮影した映像は,Final Cut Pro X でマルチカム編集し,あとは,ファイル変換し,アップロードして準備終了です.
学生からは,公実施後のアンケートで,「ありがとう」と記入してあるのが励みになっています.
ここまでの機材でやる必要があるの?,と言われそうですが,「ハイ,あります」と思っています.
こっちも本気でやってますよ,と言うのが伝われば.